使い方ガイド

Sablate ハンドブック

パソコンに入っている動画を読み込むところから、字幕を焼き込んだファイルを書き出すところまで。文字起こし、翻訳、編集、スタイル、焼き込みと、Sablate にできることを実際に使う順番どおりに説明するハンドブックです。

Sablate 1.0.02026年9月14日 更新

Sablate のインターフェースは英語とトルコ語で提供されているため、以下のスクリーンショットは英語版のものです。操作項目の位置はまったく同じです。

Sablate とは

Sablate は、すでにパソコンの中にある動画を字幕に変えます。音声を聞き取り、言葉を 書き起こし、指示すれば翻訳し、間違っているところを直せるようにしたうえで、字幕 ファイルか、字幕を映像に焼き込んだ動画として返します。

変わっているのは、その処理がどこで行われるかです。文字起こしは Whisper でお使いの パソコン上で動き、翻訳は Argos を使えばオフラインで動き、焼き込みは ffmpeg が ローカルで行います。自分のキーでクラウドのエンジンを明示的につながないかぎり、 アップロードも順番待ちも分単位の課金もありません。

初回起動時の Sablate。ライブラリは空で、New job のボタンが 1 つだけある
初回起動。やることは 1 つだけで、パソコンにはまだ何もありません。

Sablate がしないこともはっきりしています。YouTube やほかのプラットフォームからの 動画のダウンロード、吹き替えや音声の生成、クリップの自動カット、話者の判別。ジョブの 元になるのは、ディスクにすでにあるファイルだけです。

インストール

Sablate は Windows 10 と 11、および macOS 12 以降で動きます。署名済みの普通の アプリケーションなので、インストーラーが終わったあとに設定することは何もありません。

  1. 自分のパソコン用のビルドをダウンロードする

    Windows のインストーラーは約 320 MB で、インストール後は約 1.3 GB を使います。 macOS は Apple silicon (arm64) と Intel (x64) の 2 つのビルドに分かれています。 ダウンロードページは該当しそうなものを選んで示し、ほかも隠さずに並べます。

  2. 実行する

    Windows: インストーラーは署名済みなので、SmartScreen の警告は出ません。macOS: アプリは 公証済みです。Applications にドラッグして、いつもどおり開いてください。

  3. 最初のモデルをダウンロードさせる

    音声モデルはインストーラーに同梱されていません。初回起動時に Sablate が Balanced モデルをバックグラウンドで取得することを提案します。手元にすぐ使えるものを用意する ためです。その間も Fast でジョブを始められます。

Windows での GPU アクセラレーション

対応する NVIDIA のカードがある場合、Sablate は実際に GPU を使う最初のときに CUDA ランタイムをダウンロードします。インストール中ではありません。一度だけの ダウンロードで、そのあとは文字起こしが数倍速くなります。

最初のジョブ

ジョブとは、1 つのソースファイルと、その字幕を作った設定のことです。New job の 画面から作ります。

動画や音声ファイルを待つ空のドロップ領域がある New job の画面
パネルのどこにでもファイルをドロップするか、クリックして選びます。

Sablate は一般的な動画コンテナと音声ファイルを受け付けます。.mp4.mov.mkv.webm.avi.m4v.mp3.wav.m4a.flac など。音声だけのソースも まったく同じように扱えます。映像が要る項目だけが外れます。

ファイルを入れると、画面の残りが埋まります。そこで話されている言語、翻訳先の言語、 そして聞き取りを担当するエンジンです。

動画を選んだ状態の New job の画面。言語、翻訳、モデルの設定が並んでいる
1 つの画面で決めることは 3 つ。何が話されているか、何に翻訳するか、どこまで丁寧に聞き取るか。

Start を押すとジョブがライブラリに現れ、動いているところを見られます。ほかに 必要なことはありません。初期設定のままで動く構成になっています。

サイドバー下部のプランカード。Free プランの今月のジョブ数が出ている
Free プランの上限は分数ではなく月あたりのジョブ数です。カウンターはサイドバーの下にあります。

モデルを選ぶ

Whisper にはいくつかのサイズがあり、サイズが速さと精度の釣り合いを決めます。Sablate は 4 つのティアと、クラウドのエンジンを用意しています。

ローカルの Whisper ティアとクラウドのプロバイダーを並べて表示するモデル選択画面
左が端末上で動くティア、右がクラウドのエンジン。下の要約行が、いま選んでいるものの実際の意味を示します。
ティアWhisper モデルディスク使用量おおよそ
Fasttiny78 MBBest の 10 倍速い
Balancedsmall486 MBBest の 4 倍速い
Accuratelarge-v3-turbo1.62 GBBest の 8 倍速い
Bestlarge-v33.09 GB基準

名前はカードに表示されるラベルで、その横の id(tiny, small, large-v3-turbo, large-v3)が実際の Whisper モデルです。

たいていの人は Accurate のままでかまいません。Best とほとんど変わらない品質で、数倍 速いからです。どうせ手直しする粗い一度目や、GPU のないパソコンでは Balanced か Fast まで落としてください。

モデルのダウンロードは一度だけ

ティアは初めて使うときにダウンロードされ、あとはディスクに残ります。カードには、 すでにあるものには Installed、まだないものにはダウンロードサイズが表示されます。 Free プランで動くのは Fast と Balanced です。

話されている言語と翻訳先の言語

自動検出を選んだ状態の、話されている言語の選択画面
たいていのファイルは自動検出で足ります。音声がうるさいときや無音から始まるときは、言語を明示すると助けになります。

Sablate は Whisper が扱う言語すべて、話し言葉でおよそ 100 言語を文字起こしします。 指定しないかぎり、言語は自分で判別します。音楽から始まるファイルや、2 つの言語が 話されていてそのうち一方の字幕がほしいときは、明示しておく価値があります。

複数の言語を選んだ状態の、翻訳先の言語の選択画面
翻訳先の言語は必要なだけ選べます。それぞれが同じジョブの上のレイヤーになります。

翻訳先の言語は任意です。1 つも選ばなければ文字起こしだけのジョブになり、3 つ選べば 文字起こしに 3 つの翻訳レイヤーが加わり、一度の処理でまとめて作られます。あとから エディターで言語を足せるので、ここですべてを決める必要はありません。

ライブラリ

ジョブは削除するまでライブラリに残ります。字幕も、手を入れた内容も、付けたスタイルも、 持っている言語もそのままです。

日付ごとにまとめられたジョブと、右側の詳細パネルが出ているライブラリ
ジョブは日付ごとにまとまり、選んだものが右側に開きます。

サイドバーはフィルターも兼ねています。All jobsActiveCompletedFailed のそれぞれが、そのフィルターを適用した状態のライブラリへ移動します。

ジョブのフィルター、設定、アプリケーションの各セクションがある Sablate のサイドバー
カウンターは動いています。実行中のものは処理のあいだ Active に出ます。

ジョブの実行中、詳細パネルは素っ気ないパーセントではなく、いまどの段階かを示します。 音声の抽出、文字起こし、翻訳、整形です。

文字起こし中のジョブの詳細パネル。進み具合が出ている
実行中のジョブは、数字だけでなく、いまいる段階を伝えます。

終わると、同じパネルがそこから出ていく場所になります。エディターを開くか、直す必要が なければここからそのまま書き出します。

完了したジョブの詳細パネル。字幕のプレビューと書き出しの操作がある
最初の数キューのプレビュー、言語の選択、書き出しメニュー。さっと書き出すだけならエディターを開く必要はありません。
ジョブのカウンターと最近のジョブを表示する Sablate のホーム画面
ホームには直近のジョブが、クリック 1 つの距離に置かれています。

エディター

エディターは、文字起こしが字幕トラックに変わる場所です。ジョブを開くと、動画と テキストとスタイルが 1 つのウィンドウにそろいます。

モードレール、コンテキストパネル、動画プレビュー、タイムラインがある Sablate のエディター
いちばん左がモードレール、その隣が作業パネル、残りを動画とタイムラインが埋めます。

左のレールは 3 つのモードを切り替えます。

  • Overview — このジョブが持っている言語と、それぞれを作ったもの。
  • Subtitles — キューの一覧とスタイルパネル。実際の作業はここで行います。
  • Transcript — 続いた文章としてのテキスト。読むときと、外へコピーするときに。

動画のペインは、ゆるい意味でのプレビューではありません。その上に描かれる字幕は、 焼き込みが使うのと同じスタイル値から描画されます。見えているものが、そのまま 書き出されるファイルの中身です。

元の文字起こしとその翻訳レイヤーを並べた Overview パネル
Overview。元の文字起こしと、すべての翻訳レイヤーと、それを作ったエンジン。

文字とタイミングを直す

動画の横にキューの一覧が並び、動画の上に字幕が描かれている字幕エディター
キューの一覧は動画に追従し、動画はキューの一覧に追従します。

どの行もクリックすれば編集できます。変更はすぐプレビューに現れ、指示しなくても 保存されます。タイトルバーのピルには Saved と、最後に書き込んだ時刻が出ます。

編集モードで選択された字幕キュー。行の追加と下のキューとの結合の操作がある
選択したキュー。打ち直す、2 つに分ける、下のキューと結合する。

タイミングはタイムコードを打ち込むのではなく、ドラッグで扱います。各キューは タイムライン上のブロックです。端をドラッグすれば開始と終了が変わり、ブロックごと ドラッグすれば移動し、ルーラーのどこかをクリックすれば再生位置がそこへ飛びます。

波形の上に字幕のブロックが並ぶエディターのタイムライン
下にある波形は音声そのものです。そこにある切れ目が、たいていキューの境界にふさわしい場所です。

Transcript モードは同じテキストからキューの境界を外したものです。長いジョブを 読んで間違いを見つけるには、たいていこちらが速い方法です。

字幕を続いた文章として表示する Transcript モードのエディター
Transcript モード。テキストとして読み、文をクリックすれば動画がそこへ飛びます。

検索・置換と行の組み直し

行の分割とインポートの項目がある、字幕エディターの Tools メニュー
Tools メニュー。行の長さ、タイミング、そして手元にある字幕の読み込み。

Split into shorter lines は、トラック全体を 1 行あたり 1 語、2 語、3 語、4 語、 または文字数で折り返し直します。1 行 1 語はショート動画の見た目で、文字数の上限は 放送字幕の流儀です。

Find and replace は、モデルが聞き違えた名前をまとめて直します。効くのはいま 編集している言語だけで、ほかのレイヤーには触れません。正しい表記が別の言語でも同じ語 であることはまずないので、これで正解です。

大文字小文字の区別と単語単位の指定ができる検索・置換ダイアログ
置換はいま編集している言語だけに及び、ほかの編集と同じく Ctrl+Z で元に戻せます。

Import SRT or VTT は手元にある字幕を取り込みます。Sablate が作ったのではない トラックにも、スタイルを付けて焼き込めます。

キーボードショートカット

エディターはマウスよりキーボードのほうが速く、一覧はキー 1 つで出せます。いつでも F1? を押してください。

Sablate のエディターに重ねて表示されるキーボードショートカットの一覧
F1 か ? を押せば、手を止めずにこの一覧が出ます。
キー動作
Space再生 / 一時停止
J / K前 / 次のセグメント
/ 5 秒戻す / 進める
Enterいまのセグメントを編集
Esc編集をやめる
Ctrl + Z元に戻す
Ctrl + Yやり直す
Ctrl + H検索と置換
Ctrl + Sいますぐ保存する

macOS では Ctrl の代わりに Cmd を使います。

翻訳レイヤー

翻訳は別のジョブではありません。すでにあるジョブの上のレイヤーで、タイミングも スタイルも元の動画も共有します。

言語の一覧と翻訳エンジンの選択がある、翻訳を追加するダイアログ
言語を足すと、その場で既存のタイミングに合わせ、キューごとに翻訳されます。

これは実務で効きます。ずれたキューを一度直せば、すべての言語がそれに従います。 どれも同じ境界を指しているからです。

ジョブのスペイン語レイヤーを表示する字幕エディター。動画の上にスペイン語の字幕が出ている
ペインを別のレイヤーに切り替えると、プレビューも一緒に切り替わります。同じジョブの、別の言語です。

エンジンを変えたときは、レイヤーごとに翻訳し直せます。削除しても、消えるのはその 言語だけです。

レイヤーはいくつまでか

Free プランはジョブごとに翻訳レイヤーを 1 つ持てます。10 分の壁を初めて越えるジョブ だけは 3 つ持てることがあります。Pro は無制限です。

翻訳エンジン

端末上のエンジンとクラウドのエンジンを、できることとともに表示する Providers ページ
上が端末上のエンジン、下がクラウドのサービス。それぞれ何ができるか、キーが入っているかを示します。

Argos は完全にお使いのパソコンで動き、アカウントは要りません。言語ペアごとに 初回だけ言語パックをダウンロードし、そのあとはずっとオフラインで動きます。品質は たいていの字幕作業に十分で、これが初期設定です。

DeepLOpenAIClaude は自分の API キーでつなぎ、料金は自分のアカウントに 請求されます。言い回しの多い話し言葉では読みやすい訳になり、とくに Claude は各行を 切り離して訳すのではなく、キューをまたいで文脈を引き継ぎます。

キーはあなたのものです

API キーは端末上で暗号化して保存され、渡した先のエンジンにだけ使われます。Sablate は 間にサーバーを持たず、キーを見ることはありません。

Whisper が間違える固有名詞

音声モデルはブランド名や人名、製品名を書き間違えます。しかも決まって、毎回同じように 間違えます。行ごとに直すのではなく、一度だけ書き出しておいてください。

文字起こし、字幕、動作の設定がある Defaults ページ
カスタム辞書。1 行に 1 語ずつ書けば、これからの文字起こしすべてに適用されます。

カスタム辞書に入れた語は、ローカルでもクラウドでも、処理が始まる前にモデルへ 渡されます。だから最初から正しい表記で出てきます。自社の製品名、よく登場する人物、 いつも誤って返ってくる専門用語は、入れておく価値があります。

すでに文字起こしが終わったジョブには、Find and replace が同じ直しをあとから 行います。

プリセット

動画プレビューの横にスタイルパネルを開いたエディター
スタイルパネルとプレビューは同じレンダラーです。書き出しで驚くことはありません。

Sablate には 4 つのグループに分かれた 13 のプリセットが付属します。色を差し替えた だけのものではなく、それぞれが設計されたデザインです。

  • Viral — Hormozi, Beast, Reels, One Word, Karaoke, Pop
  • Clean — Classic, Podcast, Creator, Highlighter
  • Bold — Impact, Minimal
  • Cinematic — Cinema
カテゴリーごとにまとめられた字幕スタイルを並べるプリセットギャラリー
各タイルは、そのプリセットが実際に動くとおりにアニメーションします。カラオケ系の語ごとのスイープも含みます。

初期設定は Classic で、配信サービスが出す字幕のような見た目です。Viral のグループは 縦長の動画のために作られています。大きく、太く、コントラストが高く、一度に 1 語か 2 語。

ギャラリーの下のパネルで何かを変えれば、そのスタイルは自分のものになります。名前を 付けて保存すれば、あとのジョブでも使えます。

自分のプリセットを保存する

13 の組み込みプリセットはどのプランでも使えます。自作のプリセットを保存するのは Pro です。

単語ごとのハイライト

ハイライトの種類を選べる、スタイルパネルのカラオケ欄
話されている語を示す方法は 4 つ。色、ボックス、塗り、そして一度に 1 語。

Whisper は行ごとだけでなく語ごとにタイムスタンプを返します。だから、こちらが余計な 手間をかけなくてもこれができます。

  • Color — いま話している語の色が変わります。
  • Box — 塗られたピルがいま話している語を追いかけます。
  • Fill — 話されるにつれて、行が左から右へ塗られていきます。
  • Word — 画面に出るのは、いまの語だけです。

話されている言語では、モデル自身が出した語の境界なのでタイミングは正確です。翻訳 レイヤーでは語をキューの中に割り振るため、語順が変わってもスイープは行に合ったまま 進みます。

フォント・サイズ・色

書体とサイズを指定できる、スタイルパネルのフォント欄
字幕用の書体が 5 つ同梱されています。焼き込みが別の書体に置き換わることはありません。

Sablate に付属するフォント、Montserrat ExtraBold、Anton、Bangers、Bebas Neue、 Archivo Black は、インターフェースだけでなくレンダラーにも同梱されています。これらを 選ぶ理由はそこにあります。お使いのパソコンにしかない書体は、プレビューでは正しく 見えても、書き出した動画では黙って別のものに変わります。

選んだ書体で描けない言語があれば、パネルがそれを伝え、代わりに使う書体の名前を 示します。

文字・背景・縁取りを指定できる、スタイルパネルの色の欄
文字、背景、縁取りにそれぞれ色を指定できます。影と ALL CAPS もあります。

動く映像の上で字幕を読めるようにするのは、縁取りと影です。太い縁取りはほとんどどんな 素材でも効きます。情報量の多い映像には、半透明の背景ボックスのほうが安全です。

位置とフレーム

スタイルパネルの位置グリッドと余白の設定
9 つの位置と余白。字幕の配置に必要なのは、いつもこれだけです。

字幕は 9 つの位置のどれかに、指定した余白を取って置かれます。慣習は下中央です。画面の 下で大事なことが起きるときは上中央にします。縦長の動画では、横長の動画より高い位置に 置きたくなるのが普通です。

Frame は焼き込む動画そのものの形を変えます。元のままにするか、9:16 か 1:1 に 切り直すかを選び、端を切り落とすか、映像をぼかして埋めるかを決めます。字幕ファイルは これに影響されません。変わるのは書き出される動画だけです。

スタイルを付けた字幕が重ねて描かれた動画プレビュー
このプレビューが書き出しそのものです。同じレイアウトエンジン、同じフォント、同じ余白。

字幕ファイル

字幕の形式と動画の選択肢が並ぶ書き出しメニュー
そのジョブがなれるものが 1 つのメニューにまとまっています。音声だけのソースでは動画の項目が消えます。
形式用途
.srtどこでも通じる形式。あらゆるプレーヤーとプラットフォームが読めます。
.vttWeb の標準。HTML5 のプレーヤー向け。
.txtタイミングなしの、続いた文章としての文字起こし。
.assスタイルを保ちます。Premiere、Resolve、VLC で開けます。
クリップボードただのテキストを、いま書いている場所へそのまま。

書き出しには、手を入れた内容が反映されます。エディターを一度も開かずにライブラリから 書き出した場合も同じです。

Free プランでは

.srt.vtt のファイルには、末尾に短いクレジットが 1 行だけ加わります。.txt と クリップボードには何も加わりません。.ass は Pro です。

字幕を焼き込んだ動画

音を出さずに再生するのが既定のプラットフォーム、TikTok や Reels、Shorts は、字幕が 映像の一部であることを前提にしています。焼き込みがするのはそれです。パネルで指定した とおりのスタイルで字幕を描き込み、動画をエンコードし直します。

焼き込みはプレビューと同じ字幕レンダラーを使います。フォントも縁取りもカラオケの スイープも位置も、そのまま残ります。書き出しは元の縦横比のままでもできますし、途中で 9:16 や 1:1 に切り直すこともできます。

まずサンプルで確かめる

本番の書き出しには、かかるだけの時間がかかります。15-second sample は再生位置から 始まり、実際にエンコードされたクリップを返します。スタイルを大きく変えたあとに一度 やっておく価値があります。

もう半分が ソフト字幕の .mkv です。1 つの動画ファイルがすべての言語を切り替え 可能なトラックとして持ち、エンコードし直さないので画質も落ちません。

Free プランでは

焼き込みは使えますが、隅に小さな Sablate のマークが入ります。Pro ではマークがなくなり、 .ass の書き出しとソフト字幕の .mkv が加わります。

バッチ処理Pro

Pro では 2 つのことが一度に扱えるようになります。

複数のファイルを一度に — フォルダー 1 つ分の動画を New job の画面に放り込めば、 1 つの設定がすべてに適用されます。順番待ちに並び、順に処理されます。

すべての言語を 1 回の操作で — 翻訳レイヤーを 4 つ持つジョブなら、メニューの項目 1 つで 4 つの字幕ファイルをフォルダーに書き出すことも、4 本の焼き込み動画を書き出す こともできます。

動画 1 本に字幕を付けるのと、毎週 4 言語でチャンネルを回すのとの違いは、ここにあります。

設定

General 設定ページにあるプログラムの言語設定
インターフェースの言語。字幕を付けている言語とは別に決まります。

General にはインターフェースの言語、つまり英語かトルコ語と、テーマがあります。 テーマは初期設定ではシステムに従います。

Defaults は新しいジョブの出発点です。話されている言語、モデル、翻訳エンジン、 翻訳先の言語、プリセット、そしてジョブが終わったときにエディターを自動で開くか どうか。ここにあるものは、どれもジョブごとに上書きできます。

Providers は API キーを置く場所であり、ディスク上の Whisper モデルと Argos の 言語パックを管理する場所でもあります。使わなくなったものの削除もここで行います。

ファイルはどこへ行くのか

初期設定では、どこへも行きません。

  • 動画がパソコンから出ることはありません。Sablate は置かれている場所から読むだけです。
  • ローカルの Whisper ティアでの文字起こしは、ローカルの処理です。アップロードも 順番待ちもありません。
  • Argos の翻訳も、言語パックがディスクにあればローカルです。
  • スタイル、プレビュー、焼き込みもすべてローカルです。お使いのパソコンの ffmpeg が 処理します。

唯一の例外は、自分でつないだクラウドのエンジンです。文字起こしに OpenAI か ElevenLabs を選べば音声が、翻訳に DeepL、OpenAI、Claude を選べばテキストが、そこへ 送られます。アプリは選ぶその場で、毎回そう伝えますし、ジョブが黙ってエンジンを変える ことはありません。

Sablate 自体が外へ出す通信は 2 種類です。1 日 1 回ほどのライセンス確認と、使った場合の 機能要望フォーム。どちらにも、あなたのメディアに関するものは含まれません。

Free と Pro

Free プランでのプランページ。Free と Pro を比べている
Free でできること。そして Pro が始まる境目。

Free は期限なしで、アカウントも要りません。10 分までの動画、月 3 件のジョブ、Fast と Balanced のティア、オフラインの翻訳レイヤー 1 つ、.srt.vtt.txt の 書き出し、隅にマークの入る焼き込み動画、エディターのすべて、GPU アクセラレーション、 13 のプリセットすべて。10 分の壁を初めて越えるジョブは長さの制限なく処理され、翻訳 レイヤーを 3 つ持てることがあります。

Pro は $29、一度きりです。長さも件数も無制限、Whisper のすべてのティア、自分の キーによるクラウドの文字起こしと翻訳、.ass とソフト字幕の .mkv、マークの入らない 焼き込み、バッチ処理、すべての言語をワンクリックで書き出す機能、語単位の編集、自作の プリセット。

Pro は一度買うだけ。Pro のアップデートは生涯無料です。サブスクリプションも更新も ありません。

有効な Pro ライセンスが入ったプランページ
有効化済みのライセンス。ひも付いているパソコンと、それを移すための操作。

ライセンスは同時に 1 台のパソコンにひも付きますが、移せます。ここで解除し、同じキーで 新しいパソコンを有効化してください。ボリュームパックはチーム向けに最大 10 ライセンス までをまかないます。

うまくいかないとき

「Sidecar is not ready」 — 実際の処理を行うローカルのエンジンが起動しませんでした。 Settings → About から再起動してください。それでも失敗し続ける場合は、Windows なら %APPDATA%\Sablate\logs\main.log、macOS なら ~/Library/Application Support/Sablate/logs/main.log のログに理由が書かれています。

モデルのダウンロードが止まる — モデルは Hugging Face から来ます。原因はたいてい 社内プロキシか VPN です。途中まで落ちたファイルは安全に破棄されるので、ジョブを やり直せばきれいに再開します。

文字起こしが思ったよりずっと遅い — GPU が使われているか確認してください。GPU が ないと、Best ティアは動画の長さの数倍かかることがあります。モデル選択の下に出る警告は、 それを伝えています。

焼き込んだ動画がプレビューと違って見える — 同梱のフォントを使っているかぎり、 起こらないはずです。お使いのパソコンのフォントを選んだ場合、レンダラーがそれを持って いないことがあります。Sablate に付属する 5 つのどれかに切り替えてください。

元の動画が見つからない — ジョブを作ったあとにファイルを移動したり名前を変えたり すると、リンクが切れます。エディターからつなぎ直せば、ほかはすべて残っています。

バージョン、システム情報、プライバシーに関する説明を表示する About ページ
About。使っているバージョン、パソコンが報告する内容、そしてエンジンを再起動する場所。

よくある質問

Sablate を使うにはアカウントが必要ですか?

いいえ。Free プランにアカウントもサインインも必要ありません。アプリをダウンロードすれば、そのまま始められます。アカウントがあるのは、Pro のライセンスキーを発行し、新しいパソコンで再有効化するためだけです。

動画がどこかにアップロードされることはありますか?

自分の API キーでクラウドのプロバイダーを意図的に有効にしないかぎり、ありません。文字起こし、翻訳、スタイル、焼き込みはすべてお使いのパソコンで動きます。クラウドのエンジンが音声を端末の外へ送る場面では、その都度アプリが警告します。

文字起こしにはどのくらい時間がかかりますか?

対応する NVIDIA のカードを積んだパソコンなら、中間のティアでおおよそ実時間の 5 倍から 10 倍の速さです。10 分の動画で 1 分から 2 分ほど。GPU がない場合は同じ処理を CPU で行うため時間がかかります。Fast ティアがあるのはそのためです。

Sablate はどの言語を文字起こしできますか?

Whisper が扱う言語すべて、話し言葉でおよそ 100 言語です。自動検出もあります。翻訳は、選んだエンジンが対応している言語ペアの範囲で行います。Argos はオフラインで動き、DeepL、OpenAI、Claude は自分のキーで動きます。

字幕ファイルと字幕を焼き込んだ動画は何が違いますか?

字幕ファイル (.srt、.vtt、.ass) は独立したテキストファイルで、プレーヤーが映像の上に描きます。だから視聴者が切り替えたり消したりできます。焼き込み済みの .mp4 は字幕が映像そのものに描き込まれていて、TikTok や Reels、Shorts のようなプラットフォームが求めるのはこちらです。

Sablate が文字起こしをしたあとでテキストを編集できますか?

はい。エディターはこのアプリの中心です。どの行も打ち直せますし、ドラッグでタイミングを変え、キューを分割・結合し、文字起こし全体を検索して置換できます。変更はそのつど保存されます。

Free プランでは動画にウォーターマークが入りますか?

Free プランで焼き込んだ動画には、隅に小さな Sablate のマークが入ります。.srt と .vtt の書き出しには、ファイルの末尾に短いクレジットが 1 行だけ加わります。Pro ではどちらもなくなります。

Sablate はサブスクリプションですか?

いいえ。Pro は $29 の買い切りで、Pro のアップデートは生涯無料です。更新料も分単位の課金もありません。

複数のパソコンで Sablate を使えますか?

はい。ライセンスは Plan & license のページで一方のパソコンから解除し、別のパソコンで有効化できます。チーム向けには最大 10 ライセンスのボリュームパックもあります。

Sablate はオフラインで動きますか?

使いたいモデルがディスクにあれば、完全に動きます。アプリはネットワークにつながるときに 1 日 1 回ほどライセンスを確認しますが、つながらなくても 1 週間はオフラインで動き続けます。

まだ分からないところがありますか? ご連絡ください。担当者が直接お返事します。